意外と知られていない、退職時に必要な書類。
辞表や退職届、辞表の意味を答えられますか?
今の時代、若くして退職を経験することも珍しくありません。
何の準備もせずに行ってしまうと、退職に失敗してしまい、社内で気まずい雰囲気になってしまうことも……。
退職といえば、ドラマでよく見るあのシーン
「この会社を辞めます!」
と不満を持った社員が社長の机の上で辞表を叩きつけるシーンが頭に浮かびます笑。
皆さんは退職について考えたことはありますか?
新卒の3割が3年以内に退職するということで、定年まで同じ会社で働く人の方が珍しく、退職を考える人も多いでしょう。
若くして退職する人も増えてきているので、退職願の書き方やタイミング、誰に渡すのかなど、退職初心者でもよくわかるように詳しく解説していきますね。
目次
退職届はいきなり出すものではない!?
結論から言うと、いきなり退職届を出すことはありません。
この記事の冒頭にもあったドラマで見た退職シーンは演出です。辞表を出すということは、今までお世話になっていた会社にとっては非常に迷惑なことです。
そのため、会社を退職する場合は、迷惑を最小限に抑えるためにも、退職届を出す際のマナーを守るようにしましょう。
退職届と退職届、退職届と退職願の違い
辞表と退職願の違いを答えられますか?
意外と知らない人が多いですよね。
辞表という言葉を聞いたことがない人も多いはずです。
退職願
退職(労働契約の終了)を申し出るための書類です。
本人の意思が明確であれば、会社に提出する必要はありません。例外を除き、辞表は直属の上司に提出します。
退職届
退職することが決まった後に、会社に退職を通知するための書類です。
会社ごとに退職届の用紙を用意している場合もあれば、上司の代わりに人事部に提出する場合もあります。
辞表
一般社員は使用しない辞表とは、社長や役員など、会社に雇用されていない人が自分の役職を辞めることを通知するために使う書類のことです。
公務員が辞職を通知する際にも、辞表は必要となります。
以前は、自己都合による辞職であれば「退職願」、会社都合による辞職であれば「退職届」とされていましたが、現在ではどちらの場合でも辞表を提出しなければならないようになっています。
一般的な流れ
辞表の提出
↓
退職が認められた
↓
退職日の決定
↓
退職届の提出
一般的には、退職願を提出して上司と交渉した上で退職日を決めることになります。
退職日は、「会社のルール」や「退職のタイミング」などを考慮して、退職願を提出してから1~2ヶ月後と言われています。
私も退職する際には、できるだけ早く退職したいと思っていたので、退職の意思を伝え、同時にまとめて退職日の交渉までしました。
忙しい上司であれば、話し合いの場を設ける時間もなく、退職日がどんどん遅くなってしまいます。
早めに退職したい場合は、早めに退職希望日を伝えましょう。
上司が退職交渉の機会を与えてくれない場合は、積極的に退職を促すようにしましょう。
上司によっては、退職日を先延ばしにして交渉の場を設けないようにする場合もあります。
退職願や退職届は必ず提出するものなの?
退職届は?
退職届は必ず必要です。また、退職を確認する書類なので、一度提出してしまえば後戻りはできません。
後悔しないように、退職届を提出する前にしっかりと決心をしておきましょう。
また、退職届も基本的には上司に提出します。ほとんどの場合、退職届は上司に伝えられることになります。
退職の意思が伝えられた後は、会社のルール通りに事が進むケースが多く、上司に従うことができます。
会社のルールがあるからといって、先に行動して自分で退職願を書いてしまうのは、お金と時間の無駄になってしまいます。
退職願は?
円満な退職を希望する場合には必要です。労働者を一人失うことは、企業にとって大きな負担となります。
欠員を埋めるための採用には数ヶ月かかるため、「人手不足」と「引き継ぎ期間」という2つの意味に慣れるためには、ある程度の期間が必要になります。
円満に退職するためには、「引き渡し期間+有給休暇期間」に最低でも1ヶ月は余裕を持たせるのがマナーと言われています。
また、退職願は書面で提出する必要はありません。上司との信頼関係がしっかりしていれば、口頭での依頼でも問題ありません。
しかし、上司とのコミュニケーションが取れておらず、信頼関係が築けていない場合は、書面で退職の意思を伝えた方が良いでしょう。
万が一のトラブルに備えて、退職の証拠となるものを用意しておくと便利です。
記入と提出する方法
退職願の提出方法
退職願の提出方法は、本人の意思が伝わるものであれば、どのような方法でも構いません。
書面
口頭
電子メール
電話
コミュニケーションには様々な方法がありますが、「文書」や「言葉」でコミュニケーションを取るのが良いと言われています。
大きな会社の上司であれば、世代が違うので「LINEを使ってコミュニケーションを取るのは常識がない」と思われたり、そもそもLINEの使い方を知らないので伝わらなかったりすることもあるでしょう。
意図が伝わっていなければ、意味がないことと同様になります。
注意すべきポイント
退職願には、退職を希望する日付を記載してはいけません。
退職願は「退職の意思表示」をするためだけに提出する書類です。
その上で退職日の交渉をすることになるので、書類には記入しないようにしましょう。
ただし、退職願を提出した当日に話し合いを求められる可能性もありますので、会社の就業規則をよく確認して、希望する退職日を決めてから退職願を提出するようにしましょう。
退職届の提出方法
会社指定の書式がない限り、A4サイズの用紙に記入します。
退職届提出して、話し合いの上で退職届を書くことになる場合がほとんどなので、わからない場合は上司に聞いてみましょう。
退職届は会社が決めた書式を使うこともありますので、事前に用意しないことをお勧めします。
退職日が決まったら、上司との話し合いと合わせて依頼しましょう。
また、テンプレートを見てもわかるように、退職届は退職を求めるものではなく、退職する権利を行使するものです。
そのため、「…で退職します」という表現が適切です。
退職願や退職届を書くときによくある疑問と質問
・退職願や退職届は縦書きですか?
退職願や退職届は手書きで縦書きにしましょう。
パソコンで作成して時間を節約したつもりでも、頭の固い上司に文句を言われると余計に時間がかかってしまいます。
できるだけ無難な書き方をお勧めします。なので、若い会社であればPDFで提出してもいいかもしれません。
会社の雰囲気で判断してください。
上司に退職願を受け取らない場合は?
直属の上司が反応しない場合は、もっと上の上司に渡しましょう。
それが難しい場合は、人事部など人事権を持つ立場の人に渡してください。
法的には、退職届を提出した日から2週間以内に退職可能です。受け入れるか否かは関係なく、退職しても構いません。そのため、提出日を書面に書いておくことが大切です。
最終手段としては会社宛に内容証明で送りつけることも可能です。(あくまで、提出したのに破り捨てられた!という時や、そんなもの貰っていないと「会社としてここはおかしい」と判断した時のみにした方が良いです。
退職届を提出しても退職の処理をしてくれない時は?
円満に退職したいのであれば、何度も会社にアプローチしましょう。会社の立場になっているので、何度も何度も無視し続けることはできません。
それでも会社が応じてくれない場合は、退職届を提出してから2週間後に退職届を提出しましょう。(直接退職届を提出する勇気がない場合は、「内容証明」という郵便局のサービスを利用して、退職届を提出することもできます。
退職願と退職届はそれぞれ撤回できますか?
退職願の場合は、会社が承認するまでは撤回することができます。しかし、退職の意思を伝えた後に撤回するのはリスクがあります。
例えば、退職しようとした社員というレッテルを貼られてしまい、上層部からの評価が下がってしまったり、今までと同じ環境で働けなくなってしまう可能性があります。
そのため、退職の意思を固めてから退職願を提出することをおすすめします。
退職届は労働契約からの届け出なので、提出した時点で効力が発生します。そのため、基本的には退職届を撤回することは困難です。
辞職しにくい根本原因
辞職しにくい理由。
それは、「この会社はダメだと思います」と伝えなければならないからです。
誰に?
転職適齢期を過ぎ、おそらく転職先を選ぶのが難しいであろう上司に。
新しい会社に転職理由を伝えるとき、「キャリアアップ」「スキルアップ」「新しい経験を積みたい」など、ポジティブな言葉を使うことが多いですよね。
しかし、本当にこのような理由で転職した人はどれくらいいるのでしょうか?
誰もがポジティブなキャリアチェンジをしているとは言えない
むしろ、ネガティブな言葉です。
これを言っても誰も得をしないので、ポジティブな言葉に置き換えるのです。
採用する側の会社はそのことを暗黙のうちに理解しています。
そして、退職する会社もそのことを知っています。
つまり、退職を告げるという行為は、上司やお世話になった同僚に「私はこの会社があまりにもひどいと思うので辞めますが、あなたは頑張ってください」と言っているのと変わらないのです。
会社を辞めるということは、長い人生の末に辞めること以外にも、そういうことなのです。
このことを理解している人ほど、辞職しない。
相手の気持ちを考えれば考えるほど、難しくなります。
上司や同僚との関係が良好であれば、非常に失礼な話です。
上司や同僚との関係が良好でなければ、非常に失礼なことです。
だからこそ、さよならを言うのは難しいのです。
退職前にできる準備
意外と知られていないのですが、社員が退職する際に上司に引き止められてしまうことが多いのです。
しかし、1.5ヶ月で交渉したところ、見下して2倍の3ヶ月働かせられたということもあります。
・前回辞めた子の方が余裕で辞められました
・代わりの職員の入社の見通しが良くなるまで待ってほしいです
・忙しい時期なので、後倒ししてもらえませんか?
上司となるとなかなか断れず、交渉に応じることになってしまうことも多いですが、退職を決めてからモチベーションが上がらない期間を過ごしてしまうと、会社や退職した社員と有意義な時間を過ごすことができなくなってしまいます。
お世話になった会社のためにも多少の配慮は必要ですが、会社のために自分を犠牲にしてしまうのは避けた方が良いでしょう。
退職理由と退職時期を明確にする
まずは、上司の交渉を簡単に受け入れられないように、自分の身の丈にあったものにすることが大切です。
なぜ辞めたいのか?
“いつ辞めたい “と思うのか?
など、辞めたい理由がはっきりしていれば、きっぱりと辞めることができます。
例えば
私「1ヶ月後の〇〇日に退職したいのですが、どうしたらいいですか?
上司「採用の見通しが立つまで待ちたいのですが
私:「転職先の期日が決まっているので引き延ばせません
上司「給料が良くて安定しているのに辞める理由は?
私「将来的に~~のようになりたいから、________ を経験したいからです!」と言っていました。
このように、退職する前に、自分のことをよく見て、将来のことを考えてみましょう。しっかりと考えれば、老後だけでなく、将来のためにも必ず生きていけるはずですよ!
上司以外に退職の話をしない
辞めたいという悩みはとてもストレスになりますし、誰かに話を聞いてもらいたいという気持ちはとてもよくわかります。
しかし、たとえそれが社内の親しい人であっても、社内の人に相談することはおすすめしません。
たとえそれが社内の親しい同僚であっても。その理由は2つあります。
退職のあとのことを考える
先ほどの例で見たように、将来のことがわかっていれば、交渉も有利になります。
転職日を持ち出しても、よほどのことがない限り、会社は口出ししてきません。
そのため、退職を考え始めた頃から転職先を探し始めるのがベストだと思います。
そうはいっても、転職活動をする余裕がない人もいるでしょう。まだ転職先が決まっていない人は、漠然とした「辞めたい」という気持ちだけで退職交渉をするのではなく、「やりたいことがある」という気持ちをしっかりと確立してから進めることをおすすめします。仮に退職に成功したとしても、このまま無職が続くと就職活動のモチベーションが維持できなくなるリスクがあります。
上司のメンツを壊してしまう
退職に関する話し合いは、社内にネガティブな雰囲気を醸し出してしまうので、会社側としては気をつけたいところです。
これは管理職の仕事でもあり、事前に漏洩してしまうと、上司は部下のマネジメントができていないと判断されてしまいます。
辞表が漏れてしまうと、会社にいずらくなる
退職者であっても、退職することが周囲に知られてしまうと、人間関係の悪化につながる可能性があります。
退職を取り消すことにしても、それはそれでかなりのデメリットにもなるので、デメリットでしかありません。
つまり、会社にとっても退職する側にとってもメリットがないので、こっそりと退職を進めていくことをおすすめします。
どうしても話し相手が欲しいのであれば、社外の人に相談しましょう。
知り合いに相談できる人がいない場合は、労働基準監督署を頼るのも一つの方法です。
労働基準監督署は、厚生労働省が管轄する監督署で、全国の労働者が安心して働ける環境を目指しています。
まとめ
今回の問題でやったことをまとめると
✔いきなり辞表を出さない
✔基本的には、退職願、交渉、退職届。
✔退職理由を明確にする。
退職理由を明確にすることで、退職理由を明確にすることができますが、いかがでしたか?
初めての退職は不安な気持ちもあると思いますが、少しでもお役に立てれば幸いです。