人とのよりよい関係を築くためには、できるだけトラブルは避けたいものです。
しかし、人とのトラブルを避けるためには、「嫌われたくない」という気持ちが強く、無理に周りに合わせてしまうのではないでしょうか?
嫌われることを何となく恐れている人は、自分らしい生き方をすることを自制しているのかもしれません。
今回は、嫌われたくない人の心理と、それを克服する方法をご紹介します。
目次
人に嫌われたくない人の心理的特徴とは?
誰もが「人に嫌われたくない」という気持ちを持っています。
人間には「人に好かれたい」という欲求があるので、「嫌われたくない」と思う方が自然です。
しかし、「嫌われたくない」という気持ちが強くなりすぎると、恐怖症のように孤立することを恐れるようになります。
そうなると、自分の思いを抑えずに生きていくことが難しくなり、自然体でいられなくなって苦しむことになります。
そこで、「嫌われたくない」という気持ちに支配されないように、まずは心理的な原因を考えてみましょう。
人からの評価を気にしすぎてしまう
人にどう思われているかを気にしすぎて、嫌われたくないと思っていませんか?
嫌われたくない」と思っている人は、人の気持ちを読む癖があります。
例えば、職場の先輩に飲み会に誘われて、本当は行きたくないのに断れないという経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。
断れない理由として考えられるのは、その飲み会に行かないことで「自分だけが取り残される」ということです。
「ノー」と言えない理由は、「仲間外れにされるのではないか」「つまらない人間だと思われるのではないか」と恐れているからです。
飲み会に行かないと、仲間はずれにされるのではないか、つまらない人間だと思われるのではないか、という不安があるのです。
他人との衝突を避けるために
「嫌われたくない」という気持ちが強いと、人とのトラブルを避けようとします。
その結果、他人を不幸にすることを避けようとするのです。
たしかに、他人と言い争うよりも、トラブルなく仲良くするほうが平和かもしれません。
しかし、人間関係において争いは避けられません。どんなに信頼関係を築いていても、言い争いはつきものです。
また、争いを避けるために、言いたいことを言うのは難しくなります。
自分の評価を気にしすぎて、正直になれない
私たちの多くは、周囲の人たちの評価や価値観を気にしながら生活しています。
心の中では「あの人は嫌いだ」と思っていても、無理をしてでも付き合わなければならない場面が多々あります。
特に、それが職場の上司だったりすると、なかなか断れないものです。
しかし、プライベートな人間関係でも素直になれないと、自分に嫌気がさしたり、ストレスがたまったりしてしまいます。
ですから、他人からの評価が気になる人でも、一線を引くことが必要です。世の中には、本当に嫌なタイプの人がたくさんいます。
逆に、自分と相性のいい人は少ないかもしれません。そう考えると、嫌われている方が自然に思えてきませんか?
「嫌われても気にしない」と言ったほうが、嫌われることへの恐怖から逃れられることもあるのです。
嫌われたくない=気疲れにつながる
人から嫌われたくないという人の悩みの奥底には、「自分を素直に表現できない」ということが苦しいのかもしれません。
周りに合わせてばかりいるよりも、自分の気持ちに素直になって、言いたいことを言ったほうがいいですよね。
「嫌われたくない」という感情は誰にでもあります。しかし、感情にはバランスがありますから、たまには自分に正直になってみるのもいいかもしれません。
また、あなたは生活の中で、嫌われたくないと思いすぎ、気疲れしていませんか?
気疲れをしていると感じる人は、仕事や人間関係で気を使いすぎていることを自覚しているのではないでしょうか。
「気にせず自然体でいられたらいいのに」と思っていても、なかなか自然に振る舞えないものです。
そこで次に、仕事や人間関係で気を使いすぎてしまう人の特徴と、その解決方法をご紹介します。
気疲れしていると感じる理由は何ですか?
人が疲れる大きな理由のひとつに、人間関係を気にしすぎることが挙げられます。
しかし、なぜ人に気を遣ってしまうのか、あまり考えたことがない人も多いのではないでしょうか。
疲れない方法をご紹介する前に、疲れてしまう理由をご紹介し、一緒に考えてみましょう。
空気を読みすぎる
疲れやすい人に限らず、「空気を読む」ことが苦手な人は少なくありません。
例えば、近年、労働問題が取り沙汰され、多くの社会人が「サービス残業」をしていることが明らかになっています。
しかし、この問題をよく考えてみると、残業している人の多くは、仕事が終わらないからではなく、「会社の空気を読む」ために残業しているのではないでしょうか。
「上司が残っているのに帰るのは気が引ける」というのが残業の理由です。
このように、空気を読みすぎると、真面目な人は仕事が気になってしまい、やがて疲れてしまうのです。
空気を読むことは日本の文化ですが、結果的にそれに疲れてしまう人が増えています。
相手の気持ちを優先する人
人間関係でモヤモヤする人は、相手の気持ちを優先する人です。
本人はあまり意識していないかもしれませんが、常に相手のことを第一に考える優しい心を持っています。
そのため、常に周りの人に気を配り、自分勝手な行動をせず、自分の人間関係でトラブルを起こすことはほとんどありません。
ただし、周りの人の気持ちを優先してしまうため、自分の気持ちを表現できないのが、ジタバタする人の欠点とも言えます。
そのため、人間関係でトラブルを起こさないようにしようとするので、言いたいことが言えず、居心地が悪くなってしまうことがあります。
気疲れをしてしまう人は、穏やかな性格で周囲に好印象を与えているかもしれませんが、心の中では本当はもっと自然に振る舞いたいと思っているのかもしれません。
仕事でも人間関係でも気疲れしないための方法
一人で抱え込まないようにする
一人でいることに疲れてしまうと、相手のことを優先してしまい、言いたいことが言えずに終わってしまうことがあります。
しかし、言いたいことがずっと言えないのはストレスの原因になるので、なるべくなら一人で抱え込まない方がいいでしょう。
ただ、普段から気をつけている人にとっては、自分の悩みを人に打ち明けることに抵抗があるかもしれませんので、まずは小さな悩みでもいいので、身近な人に打ち明けてみることをおすすめします。
まずは、親や兄弟、親しい友人などに悩みを打ち明けることから始めてみてください。
身近な人に話すことで、ストレスが解消されるだけでなく、言いたいことを言う訓練にもなります。
どんなに些細な悩みでも、誰かに打ち明けることで、やがて自分の本当の気持ちがわかるようになります。
それができるようになれば、心に余裕ができ、周囲に圧倒される心配もなくなるでしょう。
相手の気持ちを読みすぎない
人間関係で疲れる人は、「常に相手の心の中を考えている」のではないでしょうか。
職場の上司であれば、自分の仕事をどう思っているのか気になるでしょう。友人であれば、自分のことを嫌っているのではないかと気になるかもしれません。
しかし、私たちが気にする本当の理由は、自分を他人によく見せなければならず、その結果、他人からの評価を気にしてしまうからなのです。
ですから、疲れないためには、相手の気持ちや自分の評価を気にしないことが最も効果的です。
そのためには、まず、自分が気を遣っている場面を確認してみましょう。
そして、気を遣う場面を確認したら、気を遣う前に言いたいことを言ってみるのです。
おわりに
疲労とは、緊張しすぎて精神的に疲れている状態です。
仕事や慣れない環境、人間関係など様々な場面で疲れを感じることがありますが、そのような場合は自分自身に気疲れをしている可能性があります。
そこで、もし自分が圧倒されていると感じたら、悩みを一人で抱え込まずに、身近な人に打ち明けてみてください。
そうすることで気持ちに余裕が生まれ、疲れたときには一息ついて、悩みから解放されることでしょう。